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事例研究〜Success Story〜

ニューロング精密工業株式会社 様

キーワード

個別受注、生産管理、原価把握、部品検索、コスト削減、効率化、情報共有、短期導入、
rBOM、印刷機、RoHS

個別受注生産向け生産管理システムで、リアルタイムに製造原価を把握
ニューロング精密工業株式会社

スクリーン印刷機の国産第1号を製造した業界のパイオニア、ニューロング精密工業。
個別受注で多品種少量の製品を製造する同社では、原価把握に時間がかかりすぎるという問題を抱えていた。
それを解決するため、自社業務に最適な生産管理システムの導入に踏み切り、大きな成果をあげている。

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社名 ニューロング精密工業株式会社ニューロング精密工業株式会社
URL http://www.newlong.co.jp/
会社概要 1948(昭和23)年、前身となる井上機械製作所設立。50年、法人に改組し、現在の名称に変更。62年に国産のスクリーン印刷機第1号を開発して以来、スクリーン印刷機製造のパイオニアとして業界を牽引している。
本社 東京都品川区
工場 新潟県南魚沼市


先端技術分野でも注目を集めるスクリーン印刷機技術


取締役 六日町 工場長 江部 剛 氏
取締役
六日町 工場長
江部 剛 氏
総務部 総務課 課長 桑原 豊久 氏
総務部
総務課 課長
桑原 豊久 氏

“印刷物”といえば、新聞や本などが思い浮かぶが、世の中には紙以外にも様々な印刷物がある。たとえば清涼飲料水のビンや缶、電化製品のボタンに書かれた「ON」「OFF」などの説明書きもその一種だ。

これらは“スクリーン印刷”という技法でプリントされている。現在、有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイをはじめ、各種電子部品の製造にも使用され、先端技術分野でも注目される技術だ。
ニューロング精密工業は、スクリーン印刷機の国産第1号機を開発した印刷機業界のパイオニアである。現在は主に液晶や半導体などの部品加工に使用される機器を手がけている。同社の製品は、使途によって仕様を大きく変えることが可能で、顧客の要望に応じたカスタマイズも多い。個別受注生産で多品種少量のフレキシブルな製品づくりが特徴だ。

そんな同社が、新システム導入の検討を開始したのは、2003年の年末のことだった。取締役 六日町工場 工場長の江部剛氏は、当時をこう振り返る。

「当時はオフコンで自社開発のシステムを使用していましたが、すでに10年以上が経過しており業務に最適とは言えませんでした。原価集計が終わるのが製造後1か月という状態だったのです。これでは経営資料として役に立ちません。そこで、リアルタイムで原価管理を行えるシステムを導入しようということになりました」

そこで各部署から代表者を選出し、新システム導入の検討会が発足。各ITベンダーからの提案を吟味した結果、大興電子通信の個別受注型生産管理システム「rBOM」の導入を決定した。
「その2年ほど前に大興電子通信を含めて業務フローの洗い出しを行なった経緯もあり、当社のために開発してくれたのでは、と思うほどのシステムでした」(総務部 総務課 課長 桑原豊久氏)と言うほど、業務にフィットしている点が採用の決め手だった。

同社の主力製品であるプラズマディスプレイ用スクリーン印刷機LZ-2100STVA。100インチサイズの大型ディスプレイ製造にも対応している。
同社の主力製品であるプラズマディスプレイ用スクリーン印刷機LZ-2100STVA。100インチサイズの大型ディスプレイ製造にも対応している。


“実原価”と“純原価”を把握、検索機能で業務効率も大幅に向上


六日町工場 生産技術課 主任 五十嵐 智美 氏   六日町工場 生産技術課 技師補 水落 敦之 氏   六日町工場 システム設計課 技師補 遠藤 眞弘 氏
六日町工場
生産技術課 主任
五十嵐 智美 氏
  六日町工場
生産技術課 技師補
水落 敦之 氏
  六日町工場
システム設計課
技師補
遠藤 眞弘 氏

導入にあたり、同社がこだわった点が2つある。
ひとつは、“実原価”と“純原価”の両方を把握できるシステムにすることだ。

例えば試作品や、製造途中で仕様を変更した製品の場合、製作または発注したが使用しなかった部品も出てくる。そうした未使用部品も含め、開発・製造にかかった全費用をトータルしたのが“実原価”だ。

いっぽう完成した試作品と同型の製品を製造する場合は、すでに仕様が確定しているので、未使用部品は発生しない。実際に使用された部品だけを算出したものを“純原価”と呼び、実原価と区別している。

「多品種少量生産では、純原価が不明瞭になりがちですが、製品の利益率の確認や適正な販売価格の設定には不可欠な情報です」(江部工場長)

そこで、両方の原価計算も行えるようカスタマイズを施し、迅速かつ正確な原価把握を実現した。

もうひとつは検索機能の搭載だ。以前はひとつの製品に使用した部品の発注先や単価を調べる場合、膨大な量の伝票から必要な項目を探し出さなくてはならず、ときには数時間かかることもあった。

「今では、製品名、部品名、発注先など、様々な条件でデータを検索でき、必要な情報もわずか数秒で引き出せます」(生産技術課 主任・五十嵐智美氏)
また部署にかかわらず、作業の進捗状況や部品の発注状況がリアルタイムで確認でき、部署間の連絡もスムーズになった。
「以前は出図後の部品の状態は担当部署しか把握できず、確認にはそれなりの手順を踏む必要がありました。急ぎの部品だと他部署からの問い合わせも度々入り、かなり手間でした。新システム稼働後は、部署間でデータを共有できる様になり、問い合わせも最小限に減りました」
と、システム設計課 技師補の遠藤眞弘氏は語る。

製造の現場からも、「これまでは確認したいことがある場合、全工程を一度紙で出力してから必要な部分を探し出さなくてはなりませんでした。今は各作業者が、最初から必要な部分のデータだけを出力できますし、画面上でも確認でき、作業に費やす時間は大幅に短縮されています」(生産技術課 技師補・水落敦之氏)という声があがっている。

「rBOM」は導入当初の目的である原価把握だけでなく、業務の効率化にも寄与しているのだ。


現場に負担をかけず、高精度のデータ収集を目指す

2005年12月の稼働開始から2年。リアルタイムでの原価把握は、完全に達成できた。現在は協力会社への部品発注状況を集計し、発注バランスや、仕入れ価格が適正かといった、取引状況のチェックにもシステムを活用している。

今後はさらに、精度の高い情報収集を行い、経営計画などに役立てていく方針だ。
またRoHS指令(EUが2006年に施行した有害物質規制。カドミウムや水銀など6物質を含有する電子機器の製造を禁止している)対応機能を活用し、環境への配慮にも力を入れたいという。
「これまで以上にシステムの操作性を向上させ、現場に負担をかけずにデータを収集できるようにしたいと考えています。そのためには大興電子通信の協力が不可欠です」(江部工場長)
リアルタイムな原価把握を達成し、ニューロング精密工業は新たな挑戦のステージに歩を進めた。

六日町工場では環境マネジメント規格ISO14001の認証を取得。全社員が一丸となり、廃棄物量削減など、環境負荷軽減に取り組んでいる。
六日町工場では環境マネジメント規格ISO14001の認証を取得。全社員が一丸となり、廃棄物量削減など、環境負荷軽減に取り組んでいる。