生産管理

生産性を向上させる工程管理の基礎知識

工程管理

多くの製品を効率的に生産するためには、工程管理の見直しが必要です。今回は工程管理の役割や必要性についてだけでなく、効率化のためのポイントもご紹介します。

工程管理とは

まず工程管理の目的や、よく似た概念である生産管理との違いについて、最初に理解する必要があります。内容の違いを明確にして工程管理を深く理解しましょう。

工程管理の定義

工程管理とは、製造工程に関わる「製品づくりの進行を管理すること」を意味します。材料の加工・運搬・検査など製造工程のすべてが対象となります。そして、これらの工程は、作業員・機械・作業方法の三要素によって成り立っています。

工程管理の目的

工程管理の目的とは、製品の品質・数量・製造期間などを適切に保ち、効率的に製造することです。工程管理が適切に行われている製造現場では、人員の配置や工程の段取りを最適化することが可能です。これにより、製品の品質を保持しつつ、作業に必要な期間の短縮が可能となり、さらに無駄な在庫(製造途中の在庫)をコントロールすることで、管理にかかるコスト削減も可能となります。

生産管理との違い

工程管理と生産管理では、管理している範囲に違いがあります。両者ともに製造に関わる内容ですが、工程管理は納期内での生産を中心にしているのに対し、生産管理はより広い工程範囲をカバーします。生産管理の扱う範囲は、販売計画から材料の仕入れ・製品の出荷・売上管理まで、製品に関わるすべての流れを管理します。つまり、生産管理の範囲の一部に工程管理が含まれています。

工程管理で必要な物

ミーティング

工程管理を行うためには、進捗状況を把握できる仕組みが必要です。進捗管理の主な方法として、「工程管理表を用いる方法」と「工程管理システムを用いる方法」の2つがあります。それぞれの特徴を確認しましょう。

工程管理表を使った管理

工程管理表は紙などにチャート形式で貼りだす方法か、エクセルなどの表計算ソフト上で管理する方法などがあります。専用のツールやシステムを使わないため、コストを低く抑えやすいことがメリットです。その代わりに、リアルタイムでの正確な情報共有には不向きであり、過去データとの比較などは簡易ではありません。そのため、製造工程や人員、扱う製品が多い現場では情報を適切にまとめることができません。工程管理表は補助的に用い、メインの管理には工程管理に必要なシステムを使うほうが良いでしょう。

工程管理システムを使った管理

工程管理システムとは、工程管理専用のシステムです。工程管理の機能単体で販売されていることもあれば、生産管理システムなど上位システムの一機能として販売されていることもあります。工程管理表とは違い、過去のデータから現在の進捗状況までの管理について一元化が可能なため、正確に状況を把握することができます。

工程管理を効率化する手順

工程管理

工程管理を効率化していくためには、PDCAサイクルを徹底することが重要です。PDCAとは、Plan=計画、Do=実行、Check=確認、Action=実施であり、各4つの段階について注意するべきポイントをご紹介します。

1.計画を立てる

工程管理を効率的に行うためには、データに基づいて事前に計画を立てることが重要です。過去の製造にかかった期間・得られた生産数・発生した不具合とその解決にかかった時間などを総合的に考慮して、計画を立てましょう。

2.計画に基づき実施する

計画に従い、段取りを整えて製造を進めます。個々の段階では、計画通りに進めることに加え、計画外の問題を見つけ出すことも重要なポイントです。計画を実施していくなかで、事前の想定と違っていた箇所や、新たに発生した問題を書きとめて、次の評価に役立てましょう。

3.結果を評価する

計画を実行に移した結果、計画通りに進行できたかどうか、総合的な評価を行います。できなかった場合は、何が原因だったのかを調査し、改善案を作成することが必要です。この段階では、現在の進捗を把握し、遅延などの不具合が発生している工程はないか、状況を正確に認識することがポイントとなります。システム導入による情報の一元化など、現場の状況を集約できる仕組みを整えておきましょう。

4.改善案を実施する

改善点を発見し、改善案を実行に移します。実行した後は、改善した結果を次の計画に取り入れましょう。最初に立てた計画にこだわり過ぎず、状況に合わせて柔軟に対応していくことが重要です。ポイントとしてPDCAサイクルは一度だけ行うのではなく、繰り返し行うことで継続的に作業を見直していく必要があります。改善案をもとに、新たな計画を立て、作業工程をより効率化していきましょう。

工程管理を見直し、生産性を上げよう

工程管理の見直しは、企業の生産性を上げるために欠かすことができない方法です。ここで紹介してきたポイントを押さえながら、工程管理の方法を見直し、より効率的な業務を実現してみてはいかがでしょうか。


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