IoTや5Gなど新たな技術が登場し続けている中、サイバーセキュリティの重要性はこれまで以上に増しています。
この記事では、サイバーセキュリティが重要な理由や押さえておきたいサイバーセキュリティのトレンドなど、これからのセキュリティ戦略に役立つ情報をご紹介します。
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サイバーセキュリティが重要な理由
サーバー、ネットワークなどの情報インフラやデータ、システムといったサイバー領域への攻撃をサイバー攻撃と言います。サイバー攻撃には、コンピュータウイルスによるデータの窃取・改ざん・破壊、不正アクセスによる情報の窃取や漏えいなど、さまざまな種類が存在します。
このような脅威を防ぐには、セキュリティ対策ソフトの導入、二段階認証など認証機能の強化、従業員の情報リテラシーに関する教育などの「サイバーセキュリティ」が必要です。
以下では、近年企業の取り組みとしてサイバーセキュリティが重要視されている理由についてご紹介します。
インシデント発生時の規模・損害が大きい
サイバーセキュリティが重要な理由の一つに、インシデント発生時の規模・損害が大きいことが挙げられます。
顧客の個人情報や機密事項を扱っている企業は多くありますが、サイバー攻撃を受けて情報を漏えいさせてしまった場合、億単位の損害賠償を請求される可能性があります。また、被害は金銭的なものだけに留まらず、社会的信用の失墜やシステムの一定期間停止に伴うビジネスチャンス損失の恐れもあります。
サイバー攻撃が多様化・巧妙化している
技術の発展とともに、サイバー攻撃の手法が多様化・巧妙化していることもサイバーセキュリティが重要となってきている理由の1つです。
例えば、サイバー攻撃の一種であるマルウェアにも複数の種類が存在しており、暗号化したデータの解放と引き換えに身代金を要求するランサムウェアや、知らずのうちに情報を抜き取るスパイウェアといった脅威があります。
また、その感染経路についてもメールに記載されたリンクへのアクセスや、アプリ・ファイルのダウンロード、マルウェアに感染した外部ストレージの接続などがあります。
メールを悪用したサイバー攻撃の詳細やその対策は以下記事で紹介しています。ぜひご覧ください。

近年、リモートワーク環境から社内システムに接続したり、無数のIoT機器によりデータを収集したりと、常に多様で膨大なデータが行き交っており、ネットワークは複雑化の一途をたどっています。そうした中で、多様化・巧妙化するサイバー攻撃に対抗するためにも、サイバーセキュリティはこれまで以上に重要と言えます。
押さえておくべき!サイバーセキュリティの最新トレンド4選
サイバー攻撃の被害を防ぐためには、サイバーセキュリティの最新トレンドを知っておくことが重要です。本章では、サイバーセキュリティの最新トレンドを4つご紹介します。
トレンド1:攻撃対象範囲の拡大
IoTや5Gといった技術革新やテレワークやクラウドサービスを利用する企業の増加、サプライチェーンの高度化などサイバー領域を取り巻く環境が広がっています。そのため、サイバー攻撃の対象となる領域も拡大しています。
これからは、あらゆる場所や空間でサイバー攻撃が起こりうることを前提に、広範囲にわたるリスク管理が求められるようになります。
トレンド2:セキュリティ機能の集約
サイバー攻撃を取り巻く環境が複雑化・多様化する中で、セキュリティ対策製品のベンダーにおいてはセキュリティ機能を集約化する動きが見られます。単一の製品にセキュリティ機能を集約し、価格やライセンスの契約形態によって使える機能を選択できるようにします。そうすることで、複雑さが緩和でき、運用効率の改善やコスト削減などの効果を得られます。
トレンド3:ランサムウェアの台頭
マルウェアの一種であるランサムウェアは、情報処理推進機構(IPA)が発表している「情報セキュリティ10大脅威」でも近年上位にランクインし続けており、対策必須の脅威です。
2022年で情報セキュリティ10大脅威にランクインしたその他の脅威と最新の被害事例については以下記事でご紹介しています。ぜひご覧ください。

ランサムウェアの特徴として、進化し続けていることが挙げられます。これまでは、コンピュータを乗っ取り、データの暗号化の解除と引き換えに金銭を要求するものが主流でしたが、昨今ではさらに窃取した情報を公開する、と「多重脅迫」を行うタイプも登場しています。
ランサムウェア自体のプログラムや攻撃手法も多様化・高度化しているため、過去の情報に基づいて脅威を検知するウイルスソフトだけでは対応することが難しくなっています。
ランサムウェアの詳細や事例などは以下記事で解説しています。あわせてぜひご覧ください。

トレンド4:ゼロデイ攻撃および既知の脆弱性
既知の脆弱性を狙った攻撃だけでなく、未知の脆弱性をついたゼロデイ攻撃もトレンドの1つです。
ゼロデイ攻撃はOS・ソフトウェアの脆弱性に関する修正プログラム(パッチ)や回避策の公開前に攻撃する手法です。特にテレワークが普及し、社外からオフィスへのアクセスが増えたことで、仮想ネットワークのVPNを狙った被害が発生しています。未知の脆弱性に対する攻撃のため、過去のマルウェアの知識をベースとした防御方法である一般的なウイルス対策ソフトでは対策できず、防御が困難という特徴があります。
ゼロデイ攻撃の詳細や事例などは以下記事にて解説していますので、ぜひご覧ください。

このようなトレンドに対応したセキュリティ戦略として、注目されているのが「ゼロトラスト」です。
これからのセキュリティ戦略のテーマ「ゼロトラスト」
前章でご紹介したようなトレンドに対応するためには、サイバーセキュリティの概念「ゼロトラスト」について知っておくことが重要です。
ゼロトラストは「すべての通信を信用しない」というセキュリティの考え方です。これまで主流であった、ネットワークを内外に分けて構築する境界型のセキュリティとは異なり、内外どちらからの通信であっても認証・許可のプロセスを経るため、どこからの脅威に対しても備えることができます。
ゼロトラストの詳細や実現に向けたセキュリティ対策・ステップに関しては以下記事で解説しています。あわせてぜひご覧ください。

ゼロトラストを実現するためには、PCやスマートフォンなどのデバイスセキュリティを強化する「エンドポイントセキュリティ」が必要です。
エンドポイントセキュリティを実現するツールの1つである、「AppGuard」はOSに害のある動きをブロックして無効化することで、悪意あるプログラムに侵入されても感染させない特徴を持っています。マルウェアの侵入に対してOSの正常な動作を守ることによって、デバイスをあらゆる脅威から保護することが可能です。
AppGuardの詳細については以下からご確認いただけますので、
ぜひご覧ください。