第十一回 原価管理のためのBOM ~ おわりに
製造業における原価管理の重要性については、今さら説明の要はないと思います。会計上、 当期製品製造原価は、次の式で計算されます。

当期製品製造原価=当期製造総費用-当期仕掛品在庫増 =当期製造総費用+(期首仕掛品在庫高-期末仕掛品在庫高)

したがって製造原価を求めるためには、当期の製造行為にかかった費用すべてと、仕掛品在庫の増減を調べなければなりません。
仕掛品在庫の増減の把握は、工場における在庫管理業務の一環です。棚卸しによる全数カウントを行なうか、あるいは一部は受け払い記録をもとに理論在庫を求めるか、いずれにせよ数量は把握できるはずです。仕掛品の評価額についてはあとで述べます。

問題は製造費用の把握です。製造費用は原価計算においては下記の3種類に分類されます。
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