第九回 アフターサービスのためのBOM
わたし達が市場で製品を買うと、それに『ロット番号』が表示されていることがよくあります。たとえばペットボトルの飲料などが、よい例です。こうしたロット番号は、通常の場合、消費者にとってあまり用のないものに思えます。
しかし万が一、製品に不良が見つかった場合、メーカー側はアフターサービスのために、購入したお客様に連絡し、あるいは返品・交換などの作業をしなければなりません。 もしもロット番号が一切付番されていなかったら、売った製品全てを返品サービス対象にしなければなりません。その点、不良の生じた可能性のあるロット番号が特定できれば、サービス範囲を狭めることができますし、あるいは流通段階で出荷を止めることもできます。したがって、ロット番号はアフターサービスにとって、非常に重要です。

ところで、そもそもロットとは何でしょうか。英語でLotとは、ひとまとまりのことを言います。では、マテリアルの「まとまり」は、いつどこで誰が決めるのでしょうか? 飲料などではよく、製造日単位でロット番号がとられていますが、じつは便宜的な区分に過ぎません。
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