生産管理 基礎知識

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納期はなぜ守られない?生産計画・進捗管理の課題と解決方法

納期はなぜ守られない?生産計画・進捗管理の課題と解決方法

顧客からの信頼を保つためにも納期は遵守する必要があり、生産計画や進捗管理は製造業において非常に重要な業務です。しかし、納期遵守を意識しても期日に間に合わないことは少なくありません。
本記事では、製造業の納期遵守における課題とその解決方法についてご紹介します。

製造業の納期遵守における課題

納期遵守されない原因は?

納期が遅延してしまう主な原因は、生産計画と進捗管理が適切に行われていないことです。ではなぜ、生産計画と進捗管理が適切に行われないのでしょうか。それぞれの課題についてご説明します。

生産計画の課題

工程スケジュールにムリやムダが生じている

納期遵守されない原因のひとつに適切な生産計画が立案されていないことが挙げられます。精度の高い生産計画を立案するうえでは、営業と製造の部門間でスケジュールを共有するなど円滑なコミュニケーションが必要です。

しかし、営業と製造の部門間でスケジュールが共有されておらず工場の生産能力を上回る受注を受けてしまった場合や、部品や資材の納入が遅れていたりする場合、納期に合わせようとしてスケジュールにムリが生じてしまいます。

一方で、納期遅れを起こさないため、必要以上に余裕を持たせた生産計画は、工場のリソースを余らせてしまうだけでなく、予定より早く生産が完了することで、出荷までの間に製品を管理する手間が発生することから、新たなムダを生み出してしまうこともあります。

さらに、このような状態が発生すると、ギリギリの日程で顧客との納期調整を行っている営業部門から不満が生まれてしまい、部門間での信頼感が損なわれてしまいます。

進捗管理の課題

データ入力や作業日報にコストがかかる

適切な進捗管理を行うためにも、作業日報などで進捗を把握しておく必要があります。しかし、製造業では作業日報の作成を手動で行っているところも多く、これが進捗管理の課題になっています。

作業日報を作成し、手動でデータ入力をしていると、毎日多くの時間を割く必要があります。また、これらの実績を管理者が把握するまでに、書類のプリントアウトや配布、作業員による記録、用紙の回収や集計作業といった工程があるため、リアルタイムで実績の把握ができないという問題もあります。

作業実績が収集できておらず不透明になっている

生産計画の課題の際にも説明しましたが、製造業では他部門との連携は非常に重要です。営業と製造の部門間で情報の共有ができていなければ、ムリやムダの無い生産計画は立てられません。

進捗管理においても、それぞれの部門で情報の共有ができておらず作業実績が不透明な場合には、確認の手間が発生するなど業務の妨げになり、部門間での信頼も損なわれてしまいます。

次章ではこれらの課題を解消し、納期を遵守するための方法を3つご紹介します。

生産計画・進捗管理上の課題を解消するための方法

データ入力や作業日報の自動化をする

適切な進捗管理を実施するうえで取り組んでおきたいのがデータ入力や作業日報の自動化です。

手作業で行っていた作業日報のデータ入力や作成業務を自動化することによって、日報の出力と配布、記入、回収と集計など、これまで時間を要していた作業を削減し、管理者がリアルタイムで作業日報を把握することが可能になります。さらに、ペーパーレス化推進や人件費・作業員の負担削減も実現します。

自動化の具体例としては、作業者が始業時に割り当てられたQRコードを読み取って作業開始を記録、終了時には始業時に開いた画面から完了ボタンを押すことで作業時間が自動で記録されるといった例があります。

実績に基づいた生産計画を立てる

ムリやムダを無くし、精度の高い生産計画を立てるためには、実績に基づいた標準工程を組み立てる必要があります

上記を実現するためには、実績をデータ化するデジタイゼーションを行いましょう。

上述でも紹介したデータ入力や作業日報の自動化を図ることで、正確な実績を手間無く収集できます。これらの正確な実績データを基に標準作業時間を算出し、目標値化したものを基に生産計画を立案することで、誰でも適切な生産計画を立てることができるためムリやムダを削減できます。

作業実績をリアルタイムで共有できる環境をつくる

部門間で作業実績をリアルタイムで共有できる環境をつくるためには、各部門でのシステムを連携させる必要があります。

システム連携により、データを統合的に管理することで、他部門・製造部門の進捗をリアルタイムで共有、見える化できます。これにより、部門間の摩擦や進捗確認の時間などを削減することができます。

次章ではこれらの課題をIT化することで解決するサービスをご紹介します。

ITを使った生産計画・進捗管理で納期を遵守!

納期を遵守するためには、IT化の推進が必須です。ITを活用することで、これまで手作業で行っていた業務の記録を自動でデータ化・蓄積することで、過去のデータを用いた適切な生産計画の立案やリアルタイムでの進捗管理が行えるようになります。

しかし、人材不足やコストがネックとなりITの活用に乗り出せない企業も多く存在します。このような現状を打破するためには、業界に精通した外部機関への相談がおすすめです。大興電子通信では、生産計画における複数の課題に対するソリューションを提案できますので、お悩みの方は是非一度お問い合わせください。


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田幸 義則
この記事を監修した人
入社後15年間、長野支店にてシステムエンジニアとして活動。
運送業、倉庫業のお客さまを中心に担当し、業務システム構築からインフラ環境構築等の経験を積む。
その後、製造業のお客さまも担当し、rBOM導入のプロジェクトにも関わるように。
16年目に現部門に異動し、rBOM全国支援の担当者となる。
現在はrBOMだけではなく、製造業全般のソリューション提案を手掛けている。
料理が趣味、これからお菓子作りにも挑戦しようか迷っている。
大興電子通信株式会社
ビジネスクエスト本部
インダストリー推進部
田幸 義則
【事例で学ぶDX】BOMを統合して経営を強化、コストダウンへ

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