消費者ニーズの移り変わりが著しい昨今、個別受注生産を進める現場では効率化とコスト削減が重要なテーマになっています。そうした中、生産管理システムを活用し、現場の課題を解決したのがアイメックス株式会社様。
本記事では、そこで直面していた課題と解決後に得られた効果をご紹介します。
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部門別のデータ管理で起きていた課題
アイメックス株式会社様は、顔料の製造に使用される湿式粉砕処理器や、プラスチックの押出成形に関わる製造装置の開発・設計・製造を手がけるメーカーです。顔料やプラスチック製品の特徴として挙げられるのが、その規格が多岐にわたること。そこで、顧客が希望する仕様に合わせた「個別受注生産」を行っています。
同社では受発注や経理業務対応を中心としたシステムを稼働させていたものの、そのデータは各部門別で管理していました。そこで顕在化したのが、次の3つの課題です。
課題① データのExcel転記に膨大な時間がかかる
1つ目の課題は、データの転記に伴う非効率さです。同社では、購買部門がシステム上でデータを入力しても、他部門がそのデータを使用するためには、Excelで作成した管理表に転記する必要がありました。このため、データを使用するたびに転記作業が発生しており、膨大な時間を要していました。
課題② 入力ミス・漏れ
2つ目は、転記作業の際に起こる入力ミスや転記漏れです。
膨大なデータを手作業で転記する過程では、思わぬところで入力ミスが起こります。
課題③ リアルタイムに在庫状況・原価が把握できない
3つ目は、在庫状況や原価把握をタイムリーに把握できないことです。
データを手作業で転記していることで、正確な在庫数の確認までにタイムラグがあったり、製造が完了するまで正確な原価把握ができなかったり、という事態が発生していました。
このように、データが分散していることで様々な課題が生まれ、速やかな解決が求められていました。そこで同社では、システムのリース期限切れのタイミングで新システムの導入を決定。データの一元化を図ることで、業務効率化とコスト削減の双方の実現を目指しました。
システム選定の段階では、4社のシステムベンダーからの提案を受け、複数部門の意見を踏まえて検討を実施。その過程では「カスタマイズを重ねて現状の業務にフィットするシステムを構築するのではなく、標準的なシステムに合わせて業務を改善することで、現状の課題を解決する」という方針を定め、各社の提案を比較しました。
結果として選ばれたのが、DAiKOが提案する個別受注型生産管理システム「rBOM」。稼働開始から1年が経過するころには、様々な導入効果がみられるようになりました。
データの一元管理により業務効率化を実現
rBOMの導入後、データを一元管理できるようになったことで、次の3つの効果が表れています。
転記作業がなくなり発注時間が1/2に
1つ目は、発注に関わる業務時間を半分以下に短縮できたことです。部門別のデータ管理が不要になったことで転記作業がなくなり、業務効率が向上。入力ミスも激減したことで、データの正確性も格段に向上しています。
受発注・在庫・製造状況をリアルタイムで把握可能に
2つ目は、各部門の状況をリアルタイムで把握できるようになったことです。導入前は部品の納期を確認するためには、部門間での状況確認が行われていました。しかし、rBOM導入後にはどの部門でもすぐに確認できるようになり、その後の工程管理や納期決定もスムーズに実現しています。
製品データの検索が時短に
3つ目は、製造済みの実績品のデータ検索が可能になったことです。受注品と類似製品の設計データや部品データを容易に確認できるようになったことで、1件につき20分程度かかっていたデータ収集が、現在は1分で済むようになっています。
このような成果を見い出すことができた背景にあったのが、導入前の現場対応とサポートです。
導入前に、社内からの不安も解消
実際のところrBOMの導入前には、現場の混乱を危惧する声も挙がっていました。こうした意見に対して、導入担当者は導入後に期待される効果などを丁寧に説明したといいます。加えて、DAiKOサポートのもと導入前の事前研修を行うことで、現場が抱く操作方法や業務フローの変更にまつわる不安を一つずつ解消していきました。
結果として、rBOMを基点とした同社の業務改革により様々な効果をもたらしました。
個別受注管理システム「rBOM」で業務改善・標準化を実現
今回ご紹介した個別受注管理システム「rBOM」は、受注毎に製品仕様が異なる個別受注業務に特化した生産管理システムです。受発注や経理業務のデータに加え、設計部品表と製造部品表を一つのデータベースで一元管理。各部門のデータをリアルタイムな共有により、工程管理や納期決定の円滑化を実現します。
個別受注生産の現場改革をお考えの企業様は、ぜひ活用をご検討ください。
BOMの統合により情報共有をシームレス化。
リアルタイムな進捗・原価把握を実現する生産管理システム「rBOM」については、下記よりご覧いただけます。