購買管理

購買管理とは?モノづくりの現場で期待される効果とはなにか

 購買はモノづくりの起点となる重要な業務のひとつです。購買管理が適切に行われなければ、スムーズな生産ができないだけでなく、コスト削減による利益向上も難しくなるでしょう。今回は購買管理の定義から重要性、スムーズに行うためのポイントを解説します。

購買管理とは

まずは、購買管理の定義と業務の基本についてご紹介します。

購買管理の定義

JIS規格では購買管理について「生産活動に当たって、外部から適正な品質の資材を必要量だけ、必要な時期までに経済的に調達するための手段の体系。」と定義しています。

つまり、モノづくりの一環として、生産に必要な資材や部品を要求された品質、価格、期日で調達するための業務や取り組みを指しています。そのためには仕入先の開拓と選定、検収支払管理、内外製区分の確認も購買管理業務に含まれます。

参考:JIS Z 8141:2001 生産管理用語

購買管理の5原則

購買管理業務を進める上で「購買管理の5原則」と呼ばれる基本原則があります。目的としては以下のとおりです。

  1. 適切な取引先を選定し確保する
  2. 適正な品質を確認し確保する
  3. 適切な数量を確認し確保する
  4. 的確な納期を設定し確保する
  5. 適切な価格を決定し履行する

参考:購買5原則とは

購買管理の必要性

中小企業製造業の『製造原価に占める材料費』は平均として、40~50%だといわれています。原価の約半分を占める資材原価を下げることができたのなら、当然利益は向上するでしょう。そのためには仕入先を選定して、最適な品質とコストで調達する必要があります。仕入れは安ければ良いというわけではなく、一定水準の品質が求められます。コストと品質のバランスを考え、仕入先を選定するのも購買管理の仕事になります。

また、価格だけでなく管理によるリードタイムの削減も可能です。原材料・部品の調達から製造、販売までモノづくりの流れは鎖のようにつながっています。仕入れに時間がかかってしまうと、製造が予定通り進められません。逆に仕入れを予定より早く済ますことができれば、納期を短縮することも可能です。購買管理は、モノづくりの起点として重要な役割を持っています。

参考:工場見える化 材料費について考える | 戦略的工場経営ブログ

購買管理の業務フロー

代表的な購買管理の業務では、「見積・発注」、「受入・検収」といった業務フローが発生します。それぞれの内容を簡単にご説明します。

見積・発注

まずは仕入先を選定し、見積もりを依頼、届いた内容を比較検討し条件の良い取引先に資材を発注します。その際、適切な取引をするために契約書を送付し、相互に取引条件の確認をした上で、取引期間や納期、支払い条件などを明記した書面を取り交わします。資材を発注した後、納品が遅れた場合には、必要に応じて催促を行います。

この段階で、購買方法が担当者ごとに異なっていると、業務が属人的になり情報の共有や引き継ぎでトラブルが生じます。担当者が変わってもスムーズに購買業務ができるよう、方法の統一・標準化をすることが重要です。

受入・検収

届いた資材が注文通りの品質、数量であるかを確認します。もし、届いた資材に問題がある場合は、仕入先に連絡し代替品を送ってもらうなどの対応が必要です。検収後に問題がなければ、契約に基づき仕入先に支払いを行います。

品質や仕入先の対応の早さといった「購買データ」も、企業の財産となります。情報を一元管理して担当者がいつでも見られる環境にあると、次回以降の発注で事務工数の大幅な削減が可能です。

モノづくりを滞りなく行うための管理

購買管理が適切に行われることで、スムーズな生産、コスト削減に取り組むことが可能になります。ただし、事業規模が大きくなるほど、管理は難しくなります。さらに、購買には自社だけでなく仕入先の状況も影響します。早めに管理業務の改善に取り組まなければ、ムダな作業の増加、ミスの発生が大きな問題となるかもしれません。そのため、購買管理業務をサポートするためのシステム導入が必要になる可能性もあります。

常日頃から情報を共有し、購買管理を適切に行うことができれば企業の収益力拡大も可能です。トラブルを防ぎ、モノづくりのプロセスをスムーズに行うためにも、ぜひ購買管理の改善・強化を進めていきましょう。

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