購買管理

購買と調達の違いと仕入先の評価基準について

製造業では「部品を調達する」「部品を購入する」のように似た言葉がよく使われます。普段は何気なく使っている言葉ですが、今回は、購買・調達の言葉が指す範囲の違いと、購買・調達業務における仕入先の評価基準(選定基準)について解説します。

購買・調達の違い

「購買」と「調達」は同じ意味として扱われることが多く、業務内容も類似していますが、それらの言葉が持つ意味はそれぞれ異なります。業務上のコミュニケーションエラーをなくすために、それぞれの意味を理解することも大切です。

購買

購買管理とは、JIS(日本工業規格)では次のように定義されています。「生産活動に当たって、外部から適正な品質の資材を必要量だけ、必要な時期までに経済的に調達するための手段の体系」です。

これはつまり、生産に必要なものを決め、購買先の選定をし、発注書を発行することが言葉の持つ意味の範囲を示します。

調達

一方調達とは、購買を包括する表現です。調達の中の購買、という位置づけです。「必要なものを整える、要求者に届ける」という意味を持ち、購買管理の業務も含め、要求者に届けるまでが業務に当たります。

「必要なものを整える」という言葉の中には、「モノ」、「ヒト」や「カネ」も含み、また購入意外にも機材のリースを含むこともあります。

購買・調達業務における仕入先の評価基準

購買、調達部門では、良い製品を低価格で継続的に仕入れる必要があります。そのため、新規仕入先の選定や、既存仕入先との価格交渉を行うことが大事な仕事です。しかし、担当者によって調達プロセスや評価基準が異なることは望ましくありません。仕入先の選定によって生産プロジェクトは左右されるため、調達プロセスには一貫性があることが大切なのです。

そこで、誰が担当しても最適な仕入先を選定できるよう、以下の3つを評価基準としてマニュアル化しましょう。

品質

新規仕入先を開拓する場合は慎重に検討をする方は多いと思います。しかし品質面においては、既存の取引先から新しい部品を仕入れる場合にも注意が必要です。いつもお願いしているから大丈夫だろう、という判断をするのではなく、部品ごとに品質保証部門と掛け合い、仕様書を作成してもらうことで、品質を担保してもらうことも重要です。

部品や資材の品質を見極める際は、どのような製造プロセスを辿っているのか、品質管理体制はどうなっているかまで、しっかりと確認するようにしましょう。

価格

仕入れの際は、部品すべてに100%の品質を求めると同時に、コストを抑えることが重要です。一般的に「高品質で低コスト」の仕入れは実現しにくい傾向にあります。しかし価格交渉を行うことで少しでも仕入れコストを下げることができれば、企業の利益獲得に貢献することが可能となります。

一方で、品質が担保されていない部品を使用すると、後に欠陥等のトラブルを誘発する恐れがありますので、そのような仕入れは避けましょう。

納期

大量生産で製品機械を製造する場合は、毎回決まった部品を仕入れることが多いので、納期も安定しやすいと言えます。しかし、個別受注生産で製造する場合、扱う部品の種類がその時々で変わるため、より注意して調達しなければ納期に間に合わなくなる可能性が生じてしまいます。

納期に間に合わせるためには、調達業務が滞りなく行われる以外に、仕入先の生産能力も関わってくるでしょう。納期が遅い仕入先は生産能力が不足している可能性があり、不足分は外注しているケースもあります。そのため、品質が均一でないなど、納期以外の問題が出てくる恐れもあるので、同じコストであればなるべく一か所で生産する能力のある仕入先を選んだ方が賢明でしょう。

購買・調達部門では、仕入先の生産状況を把握、管理し、仕入先と協業して納期短縮を目指すことも大切です。

購買・調達の違いを理解して正しく管理しましょう

購買と調達の違いと、仕入先の評価基準について解説してきました。購買と調達には用語として微妙な違いがありましたが、業務上意識すべき点は共通しています。

一見、必要なものを発注するという作業は簡単に思えますが、顧客に品質や納期を保証することは業務の核でもあるため、調達管理は抜かりなく行い、少しでも無駄をなくす努力が求められます。コスト削減、納期短縮、品質向上が実現されれば顧客との良好な関係も保たれるでしょう。

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