生産管理

製造業の生産性はなぜ下がる?5つの原因と5つの効率化ポイント

製造業で利益を増加させるための方法のひとつは、生産性を向上させることです。しかし、製造業では現状のオペレーションに追われ、生産の効率化がなかなか進まないこともあります。

今回は、何が製造業の生産性を下げているのか、どう改善すればいいのか、効率化によってどんな効果があるのかについてご紹介します。

製造業が生産の効率を下げてしまう5つの原因

本来はもっと生産性を上げることができるはずなのに、製造業では以下の理由で効率を下げてしまっているケースがあります。

人材不足

各工程に必要な人員が集まらず、利益を上げるのに必要なラインを動かせなかったり、一部の工程に負荷がかかったりするケースです。新しい人材がなかなか集まらず、離職率も高い状態だと、なかなかこの状況からは抜け出せないでしょう。また、一部の工程に負荷がかかれば従業員の満足度は上がらず、残業代などで人件費の増加につながることもあります。

進まない標準化

マニュアルを作成し、誰でも同じ・あるいは似たようなパフォーマンスを発揮するための標準化は、製造業で生産を効率化するためには必須です。しかし、現状の工程を改善する手間が取れず、現場の従業員に依存する形で標準化が進まないケースがあります。標準化が進まなければ効率化ができない他、ベテランと新人の間で品質の差が生まれ、ノウハウがなかなか蓄積されないという問題も発生します。

作業ミス

標準化とも関連しますが、作業ミスが多いことも効率化を妨げる原因のひとつです。作業ミスは工程を標準化したり、ミスを減らすための設備を導入したりすることで削減が可能ですが、このような対策を行わなければ生産の効率を下げてしまいます。

部品調達や在庫管理

各工程を滞りなく進めるためには不足のない部品調達が、過剰な在庫を抱えてしまわないためには在庫管理が必要です。しかし、ここが上手くいかず部品の調達が遅れたり、必要以上の在庫を抱えたりすると、ラインを止めざるを得ない状況が発生し生産性に影響します。

他部門とのコミュニケーション

製造業では複数の部門に渡ってひとつの製品が作られていくので、部門間の連携は重要です。しかし、データの受け渡しのミスや連絡のミスが発生すると、生産の大きなロスにつながることもあります。

生産性向上を実現する5つの効率化・改善

製造業で生産性を向上させるためには、以下の5つの方法で効率化や改善が図れます。

 5Sによる効率化

製造現場の生産を効率化させる手段としてよく浸透しているのが、整理・整頓・清掃・清潔・しつけの5つのSをまとめた「5S」です。

「整理」では、必要なものと不要なもの(あるいは作業)をきちんと分け、不要なものを処分します。

「整頓」では、必要な材料や機材を必要なときに取り出せるよう、ものを置くルールを定めます。

「清掃」では、作業後にゴミや汚れを掃除する他、機材のメンテナンスもしっかり行います。

「清潔」では、整理・整頓・清掃において常に清潔な状態を目指します。

「しつけ」では、これら4つのSをいつでも確実に実行できるよう、ルールを作り現場に浸透させます。

動作の改善

各作業において、動作に無駄がないかをチェックします。例えば、手待ちの時間がないか、不必要に時間がかかっている作業はないか、担当者によって差の大きい作業はないか、そもそもそれは必要な作業かなどがチェックポイントです。

工程の改善

複数の工程を経るラインでは、一部で作業が滞ってボトルネックとなると、その他の工程にも影響を与えて製品1つにかかる時間を示す「タクトタイム」が長くなります。ボトルネックを探し、原因を解明して改善することでタクトタイムを短くすることが可能です。

段取りの効率化

主に多品種少量生産においては、ひとつの工場で多くの製品に対応するためにラインの作業内容を入れ替える「段取り替え」を行います。段取り替えが遅いと生産のない時間を増やしてしまうことになるので、段取り替えの流れを見直し、ラインを止めなければならない「内段取り替え」からラインを止めずに転換できる「外段取り替え」にシフトしていきます。

設備レイアウトの改善

機械設備をどう設置するかによって、効率化に影響します。現状の生産体制だとどのようなレイアウトが最適か、各工程における動作や各作業員の導線を考慮し、よく吟味して工場のレイアウトを作ることが大切です。

製造業における生産性効率化の効果

上記のような方法で生産の効率化を進めることで、品質の担保やコスト削減などの効果が期待できます。

効率の悪い生産体制ではミスが発生しやすく、製品の品質のバラつきが生まれます。生産を効率化できれば品質が安定するため、顧客満足度の向上、売上の安定などにつながります。

また、ムリ・ムダ・ムラを省くことでコスト削減につながります。削減した分は新たな設備投資や従業員への投資に使えるため、企業としてさらなる成長につなげることが可能です。

常に効率化を目指すことが大切

製造ラインに効率の悪い部分があると、その工程だけではなくその他の工程にも影響を及ぼし、生産性の低下につながります。現状維持の姿勢から脱却し、この記事でご紹介したような効率化を実施することで、品質の向上やコスト削減、企業の成長につなげることが可能です。

情報をリアルタイム統合管理できる。個別受注向けハイブリッド販売・生産管理システム
rBOM製品ページ:https://www.daikodenshi.jp/daiko-plus/production-control-rbom/

関連記事

  1. 生産管理

    【個別受注型製造業必読】 短納期と標準化を実現させる生産管理のコツ

    個別受注生産の製造業では、仕様の変更が多く、生産リードタイムが計り…

  2. 生産管理

    生産計画の元となる大日程計画の目的、役割、作り方を解説

    製造業においては、効率的な生産を行うために日程計画(生産計画)が立…

  3. 生産管理

    劇的改善も多数!生産管理システムによる3つの改善事例

    製造業において、会社の利益をあげるためには正確で効率的な生産管理が…

  4. 生産管理

    部品表(BOM)の基礎知識|部品表の種類と違い、効率化の方法

    ここでは部品表(BOM)の主な役割や種類別の特徴、そしてより効率的…

  5. 生産管理

    生産管理システムで一元管理!モノづくりを効率化するためのシステム選び

    生産管理システムは、製造業務における管理の効率化や課題解決をサポー…

  6. 生産管理

    コスト削減には投資も必要?製造業におけるコスト削減のポイント

    製造業に限らず、利益を伸ばすためにはコスト削減の取り組みは重要です…

ホワイトペーパー

製品カタログ

  1. 新着記事やイベント情報。
    ホワイトペーパーのご案内等お役立ち情報を
    お届けします。