生産管理

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自社に最適なBOM(部品表)を知ろう!
BOMの分類やおすすめシステム3選

生産管理

製造業の生産管理に欠かせないものがBOM(部品表)です。また、BOMをシステム上で管理するBOMシステムがあれば、部門間の共有ミスなどを減らし、スムーズな生産管理を実現できます。
今回は、BOMの種類やおすすめのBOMシステムについてご紹介します。

生産管理の中枢を担うBOM

生産管理の方法は業種によって変わりますが、製造業においてはBOMがベースとなります。BOMは「Bill Of Material」の頭文字を取った言葉で、日本語では部品表と呼ばれます。製造業では、ひとつの製品を完成させるために多くの部品を使用するので、その部品を正確に管理するために部品をベースにした管理が必要となるのです。

BOMは生産管理の他、購買管理や販売管理、設計などでも使用され、部門によっては必要に応じてデータを加工して使用します。部門ごとに使いやすい形にして使用することから、BOMにはいくつかの種類があります。

「使用部門」と「管理方法」からみるBOMの分類

BOM

BOMの種類をいくつかに分類しようと思ったとき、使用部門で分けるか、管理方法で分けるかによって2つの分類方法があります。

使用部門による違い

使用する部門によって、E-BOM、M-BOM、購買BOM、S-BOM、サービスBOMなどがあります。

E-BOMは、設計(Engineering)で使用するBOMです。製品を設計していくごとに必要な部品が決まっていくので、設計図情報とあわせて記入していきます。また、部品ごとの仕様や製造に必要な技術情報なども記入し、管理します。

M-BOMは、製造(Manufacturing)で使用するBOMです。製造に必要な部品のリストや数の他、工程表と一緒に管理し、部品の手配やスケジューリング、工程の進捗管理などに使用します。E-BOMでは機能面を中心に部品のリストが作られているので、生産部門がE-BOMを受け取る際、製造において使いやすいM-BOMの形に加工してから使います。

購買BOMは、部品の調達の際に使用するBOMです。仕入先や発注可能な単位、価格、調達できなかった場合の代替品などの情報を管理します。専用のリストは作らず、M-BOMに情報を付け足して使用することもあります。

S-BOMは、販売(Sell)の際に使用するBOMです。企業によっては専用のリストを作って販売に関する情報を管理しますが、M-BOMをそのまま使用するケースも多くあります。

サービスBOMは、サポートBOM・メンテBOM・保守BOMなどとも呼ばれるもので、メンテナンスなどのアフターサービスに使用されます。こちらをS-BOMと呼ぶこともあります。製品を販売した顧客ごとに個別の管理を行い、メンテナンスの履歴を記入したり、メンテナンスが必要な時期にアラートを出したりします。メンテナンスに必要な部品の在庫管理、発注管理なども行います。

管理方法による違い

BOMは管理方法の違いによって、サマリー型とストラクチャー型の2つに分けられます。

サマリー型は、ひとつの製品に対し、必要な部品を並列に記入する管理方法です。例えば、部品Aと部品Bが2つずつ必要で、部品Bを1つ組み立てるために部品Cが2つ必要な場合は、サマリー型BOMには部品Aが2つ、部品Cが4つ記入されます。仕様変更や部品の追加があっても簡単に対応できる点に特徴があります。設計で使用するE-BOMは、主にサマリー型で作られます。

ストラクチャー型は、製品が完成するまでの流れが分かるように部品を階層ごとに記入する管理方法です。上記の例では、製品の下層に部品Aを2つと部品Bを2つ記入し、部品Bのさらに下層に部品Cを2つ記入します。予定工数やリードタイムの計算に適しているため、多くの場合、M-BOMではサマリー型で作られたBOMをストラクチャー型に加工して使用します。

効率の良い生産管理におすすめのBOMシステム3選

部品表

BOMシステムとは、BOMをコンピュータ上で管理するシステムのことです。システム上で管理することは人為的ミスの削減や効率化につながるので、現代の製造業では必須と言えます。ここでは、おすすめのBOMシステムを3つご紹介します。

COLMINA 技術情報管理 部品表

COLMINA 技術情報管理 部品表は、設計部品表、生産準備部品表、保守部品表など目的別の複数のBOMをもつことができ、設計から生産、保守に至る各プロセスにおける情報の管理と伝達を行います。

COLMINA 技術情報管理 部品表内の部品表だけではなく、CADモデルのストラクチャや生産準備モデル(VPS)の生産工程のストラクチャとの連携/取込を行うことで、上流/下流工程との情報伝達をスムーズに行うことができます。

Visual BOM

Visual BOMは、設計の成果物である図面とBOMに、CADを持たない部門でも扱うことができる、超軽量な3Dデータを加えて管理する特許取得技術により、組織の壁、知識の壁、言葉の壁を越えた情報共有とデータ活用を実現する「これから」 のPLMソリューションです。

rBOM

大興電子通信が提供する、個別受注生産や多品種少量生産に特におすすめのBOMシステムです。効率の良い生産に必要な標準化の難しい個別受注生産や多品種少量生産でも、部品表を中心に管理を行うことで工程の標準化を可能にしています。rBOMではリアルタイムに情報が更新されるため、どの部署からでも同じデータを見ることができ、ミスが少なく素早い運用が可能となる一元管理を実現します。

製造に必要な部品を正確に管理し、効率良く運用するために必要なBOMシステムは、製品ごとに特徴があります。

生産の効率化や品質向上のためには、自社の生産体制にはどのタイプのBOMシステムが適しているかをよく吟味することが大切です。

以下では、個別受注生産・多品種少量生産におすすめのBOMシステム「rBOM」の詳細をご紹介しております。生産管理システムの導入やリプレイスにご関心のある方は、ぜひご覧ください。

リアルタイムな進捗・原価把握を実現する
生産管理システム「rBOM」

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田幸 義則
この記事を監修した人
入社後15年間、長野支店にてシステムエンジニアとして活動。
運送業、倉庫業のお客さまを中心に担当し、業務システム構築からインフラ環境構築等の経験を積む。
その後、製造業のお客さまも担当し、rBOM導入のプロジェクトにも関わるように。
16年目に現部門に異動し、rBOM全国支援の担当者となる。
現在はrBOMだけではなく、製造業全般のソリューション提案を手掛けている。
料理が趣味、これからお菓子作りにも挑戦しようか迷っている。
大興電子通信株式会社
ビジネスクエスト本部
インダストリー推進部
田幸 義則
【事例で学ぶDX】BOMを統合して経営を強化、コストダウンへ

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