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取引先のサプライヤは大丈夫?倒産しそうなサプライヤの見極め方

取引先のサプライヤは大丈夫?倒産しそうなサプライヤの見極め方

新型コロナウイルスの感染拡大によって、企業は大きな影響を受けています。中には、取引先の企業の経営状況が危なそうと感じている人もいるでしょう。

この記事では、取引先のサプライヤが安全かどうか見極めるためのポイントや、状態を把握するために重要なことなどを解説します。

新型コロナウイルスで打撃を受けたサプライヤ

新型コロナウイルスの影響により、東アジアに集中した生産拠点を調達先としていた企業はサプライチェーンが途絶し、供給できなくなるリスクが問題になりました。生産の停滞によって、企業は大幅な遅延や発売時期の延期などを余儀なくされ、結果として受注が減少し、サプライヤは大きな打撃を受けています。

では、具体的にどのような業界がどういった影響を受けているのでしょうか。引き続き解説します。

環境の変化による影響を受けたサプライヤの事例

ここでは、新型コロナウイルスの感染拡大や、さまざまな環境の変化によって影響を受けているサプライヤの例を紹介します。自社と取引のある企業・業界が影響を受けている可能性もあるため、ぜひ参考にしてみてください。

自動車部品業界

自動車部品業界は、サプライチェーンの整理や淘汰が進む中、新型コロナウイルスの感染拡大によって受注数が減少しました。その影響により、長い歴史を持つ2次サプライヤが民事再生法の適用申請を行ったケースも見られます。大手自動車メーカーといっても、新型コロナウイルスの影響で余裕がなくなってきている状況であるため、取引先の部品メーカーまで助けるといったことは難しくなっているのが現状です。

プラスチック業界

世界が環境問題に注目している中で、厳しい目が向けられているのがプラスチック業界です。プラスチックに関しては、環境に対する取り組みが標準化しつつある中で、 CO2排出の元凶として扱われているケースや、海洋に漂うプラスチックごみなど、ネガティブなイメージが多く、業界全体が大きな打撃を受けています。

プラスチックに対するネガティブなイメージから、今後資金繰りに苦労する企業が増える可能性が増加すると考えられます。一方で、生分解性やリサイクルなど、プラスチック関連の企業であっても成長が期待できるジャンルもあります。そういった意味で、同じ業界内でも格差が広がっていく恐れがあるといえます。

要注意なサプライヤの見極め方

ここでは、取引先として注意するべきサプライヤを見極める際のポイントについて解説します。「うちの取引先は大丈夫かな?」と気になっている方はぜひ参考にしてみてください。

現場担当者とのやり取りで確認する

これまでやり取りをしていた担当者と連絡がとれない、または頻繁に担当者が変わるといったケースは、取引先内部において、問題が発生しており、従業員の離職が深刻化していると可能性が考えられます。納品日などが頻繁に遅延したりする場合も同様の問題が考えられます。

そのため、まずは担当者とのやり取りを通して、取引先の変化などを探ってみてください。

決算書を確認する

サプライヤを見極めるには、取引先の決算書から支払利息の変化を調べてみることが有効です。具体的には、貸出金利の推移から会社に対する信用度を推測します。例えば、金利が低い融資先は、金融機関の信用が高い会社であり、逆に金利が高い融資先はそれが低い会社となります。決算書は3期分ほどを手に入れたうえで、金利の変化をチェックしてみてください。

また、流動比率を確認するという方法もあります。流動比率とは、1年以内に現金化できる流動資産を、1年以内に返済する流動負債で割ったものです。この数値からは、会社が短期的に安全であるかどうかを判断することができます。基本的には数値が高いほうが安全性も高いといえますが、必ずしも全てのケースに当てはまるわけではない点に注意してください。例えば、流動負債が少ないために、結果的に流動比率が高くなっているケースなどです。流動比率を確認する際は、数値だけでなく、なぜその数値が導き出されているのかといった部分もチェックしてください。

このように、サプライヤの状況はさまざまな要素から見極めることができます。少しでも気になるサプライヤがいる場合は、ぜひこちらの方法を行ってみてください。

サプライヤの状態を把握するために重要なこと

サプライヤの状態を把握するためには、サプライヤとの取引・関係を可視化し、多くの外的事象に左右される可能性があると認識しておく必要があります。そのうえで、サプライヤにどういったことが起こりうるのか、それによって自社にどのようなことが起こるのか、リスクを分析することが重要です。

サプライヤとの関係を可視化するためには、サプライヤ管理を適切に行える環境づくりが必要だといえます。引き続き、サプライヤ管理を行う際に役立つシステムを紹介します。

サプライヤ管理・効率化を実現する購買管理システム

サプライヤ管理を適切に行うには、購買管理システムの導入が必要です。ここでは、調達プロセスの可視化・情報蓄積をITで効率化する購買管理システム「PROCURESUITE(プロキュアスイート)」を紹介します。

「PROCURESUITE」は、見積や発注、承認処理といった、購買業務における社内情報から取引先の情報まであらゆる情報の可視化を可能にしてくれるシステムです。

インターネット環境さえあれば使用できるシステムであるため、導入にあたって特別なソフトウェアをインストールする必要はありません。また、カタログサイトとの連携にも対応しており、間接材コストや業務コストの削減も期待できます。

サプライヤ管理を行いたい企業はもちろん、管理の効率化を図りたい企業はぜひ導入を検討してみてください。


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野田 隆志
この記事を監修した人
電子契約、EDIのソリューションを拡販する営業部長を長年担務し、電子商取引に精通したスペシャリストとして活躍。
様々な業界のお客さまに対して電子契約のコンサルティングからシステム提案までを行い、お客さまの課題解決に大きく貢献している。
直近では市場のニーズが高まっている電子契約システムに関するWebセミナーの講師なども行っている。
大興電子通信株式会社
ビジネスクエスト本部
ICTソリューション推進部 部長
野田 隆志

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