購買管理 現場課題

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品質不良を防ぐには?品質を担保するための取り組みと不良品発生時の対応

品質不良を防ぐには?品質を担保するための取り組みと不良品発生時の対応

購買業務においてはコスト削減が重視されるあまり、購買品の品質について軽視されてしまう傾向にあります。しかし、顧客満足度を向上させるためにも、購買品の品質が下がってしまうことは避けなければなりません。

本記事では、購買品の品質を担保する方法と不良品が発生したときに、企業に求められる対応についてご紹介します。

意外と軽視しがち?購買業務における品質の担保

調達・購買部門の大きな役割として、購買コストの削減が挙げられます。

しかし、コスト削減や納期ばかりに目が行き、意外と軽視されがちなのが購買品の品質です。コスト削減を追い求めるあまりに品質を軽視してしまうと、不良品やリコールなどの問題につながってしまう恐れがあります。

コストを削減しつつ品質を担保するためには、「購買管理の5原則」と呼ばれる基本原則に基づいて業務を進めることが理想的です。

購買管理の5原則については以下記事をご覧ください。

品質を担保するために必要な2つの取り組み

品質を担保・向上するためには2つの取り組みが必要です。ここでは、「サプライヤの選定」と「検査の強化」の2つの取り組みについて紹介します。

サプライヤの選定

低品質な購買品を仕入れないためにも、サプライヤの選定はしっかりと行うことが重要となります。

これまで品質にも価格にも問題が無いサプライヤとの取引があれば、継続利用を検討します。一方で、現在のサプライヤよりも高品質な購買品を求めている場合には、多少コストがかかってしまっても信頼のあるメーカーから仕入れることをおすすめします

信頼のあるメーカーであれば、品質や納期などでトラブルに発展するケースも少ないと考えられますので、結果としてコストの抑制にもつながります。

また、ISO9001を取得しているサプライヤから選定するという方法もあります。ISO9001は顧客満足の向上を目的にした品質マネジメントシステムに関する規格です。ISO9001を取得しているサプライヤであれば、一定の品質を満たした購買品を仕入れられる可能性が高くなると考えられます。

検査の強化

サプライヤの選定以外にも、検査を強化することで、品質を担保・向上させることも可能です。

サプライヤから調達を引き渡される際の受入検査を強化することで、購買先で検査が漏れてしまった不良部品を発見できる可能性があります。もし、受入検査自体を外注先の検査記録、または検査員のサインなど、検査帳票の確認で済ませている場合は社内で実施するようにしましょう。

また、検査によって不良品の発生を予防し、品質を担保・向上させることができますが、更なる品質の担保・向上のためには、不良の要因自体を管理する必要があります。そのため、サプライヤの品質管理を自社の品質管理の延長として捉え、サプライヤ側の品質を高めるための取り組みも「サプライヤ管理」として重要です。

中長期的に取引を行いたいサプライヤであれば、サプライヤ側で実施する検査を取り決め、必要に応じて検査に必要な情報、ノウハウ、機材、ツールなども提供することで、不良部材の発生事態を抑制することができます。

コスト削減を重視して、海外生産などの安価で品質管理が担保されていないような部材を購入する場合には、入念な検査が必要となります。

不良品が発生した際の対応は?

上述でも紹介したような取り組みを実施していたとしても、不良品の発生をゼロにすることは困難です。企業として不良品が発生してしまった際には、再発防止のための対策をとっていく必要があります。

ここでは、不良品が発生してしまった場合の対応について紹介します。

影響範囲の調査

不良品が発生してしまった際には、影響範囲の調査を行う必要があります。不良品によってどのような問題が発生しているのかを明確にし、社内の関係部門へ周知したうえで影響範囲を確認します。

影響範囲に応じて他部門への協力を要請するとともに、場合によってはサプライヤのもとへ向かい、状況を確認するなどの対応が必要となります。

原因の調査・分析

影響範囲を明確にした後に実施すべきなのは、原因の調査および分析です。

なぜ不良が起こったのか、問題を起こしたプロセスや要素を洗い出し、さらに明らかにした原因から問題を詳細に分析し、再発の可能性を検証する必要があります。

改善・解決策の実施

不良品を発生させてしまった原因に対し、再発防止のための改善・解決策を策定して実施します。また、改善・解決策の風化防止のためにも、定期的にサプライヤとの接触を図り、再発防止に努めることが重要です。

購買プロセスの可視化が品質担保の第一歩

購買業務の一連のプロセスを管理することで、品質の担保・向上を図ることができます。そのためには、一連の情報を取得できる状態を作り出す必要があります。

購買プロセスの一連の情報を取得し、可視化する手段の1つとして、購買管理システム「PROCURESUITE(プロキュアスイート)」の利用をおすすめします。

「PROCURESUITE」では、調達業務におけるオペレーション効率化と購買情報の一元化・可視化を実現できるため、問題発生時にすみやかに対応することが可能です。また、得られた情報を分析することで、より高品質、低価格なサプライヤ選定に活かすことができます。

購買業務を可視化し、品質の担保・向上を実現したい方はぜひ、導入を検討されてみてはいかがでしょうか。

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野田 隆志
この記事を監修した人
電子契約、EDIのソリューションを拡販する営業部長を長年担務し、電子商取引に精通したスペシャリストとして活躍。
様々な業界のお客さまに対して電子契約のコンサルティングからシステム提案までを行い、お客さまの課題解決に大きく貢献している。
直近では市場のニーズが高まっている電子契約システムに関するWebセミナーの講師なども行っている。
大興電子通信株式会社
ビジネスクエスト本部
ICTソリューション推進部 部長
野田 隆志

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