生産管理

生産管理における日程計画とは?効率的な日程計画の立て方

管理職の方は、年間・月間・日別スケジュールなど、何かしらの計画や予定を立てることが頻繁にあることと思われます。しかし、生産管理における日程計画の重要性を理解してスケジューリングを行っている人はあまり多くはないのではないでしょうか。

今回は、「日程計画の立て方を見直したい」というお考えの管理職の方におすすめしたい、効率的な日程計画の立て方と共有方法をご紹介します。

日程計画(生産計画)とは?

日程計画と一言でまとめていますが、実際には工数・資金・製造数などの項目により計画に関わる期間が異なります。まずは、日程計画の目的を確認し、期間ごとの目的を見てみましょう。

日程計画の目的

生産管理と呼ばれることもありますが、どちらもお客さまと約束した納期に間に合わせるために、実行可能な生産の日程を立てることを目的としています。納期だけでなく、工数や在庫数とも密接に関係している部分であり、コスト削減のためにも日程計画は重要です。また、狭義では小日程計画のことを指す場合もあります。

大日程計画の特徴

中長期的な生産の計画は大日程計画と呼ばれます。計画期間は3ヶ月~1年程度で、計画頻度は1~3ヶ月です。過去のデータなどを参考に、予想される受注から納品までに必要な資金・設備・人員などの計画を立てます。

中日程計画の特徴

中短期的な生産の計画は中日程計画と呼ばれます。計画期間は1~3ヶ月程度で、計画頻度は毎週~毎月です。実際の受注を元に、生産する製品や製造数の計画を立てます。

小日程計画の特徴

短期的な生産の計画は小日程計画と呼ばれます。計画期間は1週間~1ヶ月程度で、計画頻度は毎日~毎週です。どの部門でどの仕事をするか作業を割り振り、いつからいつまでに完了させるのかの計画を立てます。大日程計画から徐々に計画粒度が細かくなっていくため、小日程計画を立てる段階では、シフトの作成・品番別の作業内容・工程別の作業内容など複雑な設計が求められます。

日程計画(生産計画)を効率的に立てる方法

日程計画に利用されるツールには得意な役割があります。それらの特徴を把握することで、より効率的に業務に取り組めるでしょう。また、複雑なスケジューリングを取りまとめるためにはシステム化による一元管理も大切です。

日程計画の立て方

日程計画によく利用されるツールには、PERT図(アローダイアグラム)やガントチャートなどがあります。どちらも、プロジェクトの具体的な作業や、完了に要する時間などを図式に表現するダイアグラムですが、それぞれ作り方や使い方が異なるため、どのような計画を立てたいかによって使い分けると良いでしょう。

1つ目のPERT図のPERTとは、プログラム評価レビュー手法の略で、プロジェクトマネジメント手法の1つです。PERT図は、プロジェクトの開始から終了に至るまでのタスクに余裕がない経路があればそれを明確にし、納期までにプロジェクトを完了できるかどうかの計画を検討するときに重宝します。そのため、大規模で全体的なつながりを把握するのにはPERT図が向いています。

2つ目のガントチャートとは、横軸に時間・縦軸に作業内容などを配置し、工程やタスクごとの作業開始日・完了日の情報を帯状に表したグラフです。元々は職場の監督者が進捗状況を一目で把握できるように作られましたが、プロジェクト開始の時点でプロジェクトメンバーが作業工程やスケジュールを確認できるというメリットもあります。小規模な生産では、進捗管理がしやすいガントチャートが向いているといえるでしょう。

販売計画から生産計画への落とし込み

主に長期的な計画を行う大日程計画において、販売計画をよく見ながら落とし込むことで効率的な生産計画を立てられます。

販売計画では、古い製品の製造終了や新製品の投入などの計画が立てられます。また、需要予測により、継続的に製造する製品の月ごとの生産量も大まかに決められます。生産計画に落とし込む際には、販売計画に記されている今後の予測をしっかり反映し、一部のラインに負荷がかかりそうな状況があれば、製品とラインの組み合わせを変えて負荷を平準化するなどの変更を盛り込むことが大切です。

ただし、組み合わせを変えた際の段取り替えの手間や仕掛品の増加、在庫計画の崩れなどを考慮し、慎重に変更を加える必要があります。

具体的なリソース(4M)の計算

生産計画において重要なことのひとつが、計画に必要なリソースを適切に準備することです。リソースには人員(Man)、設備(Machine)、手順(Method)、材料(Material)が含まれ、4つを合わせて「4M」と呼ばれます。

製品を製造するには、ラインを回すための人員が必要です。必要な人数や工数、スキル、そして「いつ必要になるか」を計画し、採用やシフトの作成につなげていきます。

設備でも同様に、必要な機械や動かさなければならないライン、システムの構成、稼働時間などを計画し、足りないものがあれば発注、余剰が生まれるようであれば新たな営業の計画などにつなげます。

手順もまた、重要なリソースの要素です。加工内容の決定や作業の順番、段取り替えのタイミングをはじめとする 手順の計画を作ることで、人員や設備のリソースをどれだけ効率良く回せるかが変わってきます。

材料の計画では、必要な材料の種類や量、規格、仕様、製造に必要となるタイミングなどを計画し、材料の発注や在庫管理につなげていきます。

以上の4Mを適切に維持することができれば、生産能力が安定し、工数や材料の無駄を防いで事業の成長につなげやすくなります。そのためにも、精度の高い生産計画が必要となるのです。

生産管理システムの利用

日程計画は、大日程・中日程・小日程と時間軸だけでも大きく3つの段階に分けて計画され、さらに事業全体・部門別・業務別など、範囲によっても区別して計画されます。それぞれは独立して存在しているわけではなく、大日程を受けての中日程、中日程を受けての小日程という風にそれぞれが影響し合っているため、スケジューリングは非常に複雑です。

また、全ての計画を1人で立てるわけではなく、計画に矛盾が生じることも考えられるため、トラブルを起こさないよう生産管理システムの利用をおすすめします。生産管理システムでは、いくつも存在する計画を一元管理できるほか、図面・設計・在庫の管理などもリアルタイムで反映できるため、仕掛け在庫などの発生を減らすことにもつながります。

日程計画(生産計画)は業務効率化の要点

約束した納期を保証するためには日程計画は必要不可欠であり、計画があることに疑問を抱く人はまずいません。しかし、計画は納期のためだけにあるのではなく、工場の生産能力に見合った稼働率を維持するという目的もあります。

つまり、計画を予定通りにこなすことが目的ではなく、目的は常に計画の先に設定されているということを理解しなければなりません。それが分かると、自分の持ち場だけでなく社内全体の計画の流れを知ることの重要性が見えてきます。

日程管理の見直しとともに生産管理システムを導入し、全社的な業務効率化を図ってみてはいかがでしょうか?

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