購買管理 現場課題

 

寡占状態のサプライヤとの付き合い方・価格交渉術とは?

寡占状態のサプライヤとの付き合い方・価格交渉術とは?

自社と取引を行うサプライヤが、その分野・業界で寡占状態であり、取引のやりにくさを感じているご担当者さまは多いのではないでしょうか。

この記事では、そのような寡占状態のサプライヤとどのようにして付き合っていけばいいのかを解説します。購買に課題を抱えている企業さまは、ぜひ参考にしてください。

寡占状態となってしまっているケース

サプライヤが寡占状態となっている場合、その原因は1つではありません。ここでは、なぜそのような状態に陥ってしまうのか、主なケースについて解説します。

1.スイッチングコスト(切り替えにかかわる試験コスト等)が高価

既存のサプライヤから切り替えを実施する際のコスト、つまりスイッチングコストが高額であるために切り替えができず、結果的に寡占状態になっているケースは少なくありません。

例えば、既存サプライの製品以外の代替製品はあるものの、代替製品を扱っているサプライヤが高価であったり、製品の仕様が特別で切り替えにかかるコストが高価であったりするケースが考えられます。

2.生産キャパシティや納期に応えてくれるサプライヤが他にいない

自社の求める生産キャパシティや納期に応えてくれるサプライヤがいないために、寡占状態となってしまっているケースもあります。

また、自社特有のルールに対応してくれるサプライヤは他にいない、といったクレームが社内から入るケースもあり、しがらみが問題になっている場合も少なくありません。

3.技術・品質・開発力など一社のみが特有技術を保有している

自社が必要としている製品を作れる企業が一社のみで、基本的に代替サプライや製品が存在しないケースもあります。このような場合は、寡占状態を解消したいと思っても、改善が難しくなってしまいます。

4.探していない・公的認証が取れていない

そもそも、他のサプライヤを探していないケースもあるでしょう。新たなサプライヤを探すことなく現状を維持していると、いつまで経っても寡占状態は改善されません。

また、候補はあるものの、ISOのような公的認証を取得しているサプライヤがいないために切り替えられないケースもあります。

寡占状態のサプライヤとの「付き合い方・価格交渉術」

寡占状態のサプライヤから仕入れ続けると、価格交渉が行いにくくなります。これは、どうしても相手の立場が強くなってしまうほか、現在の価格が安いのかどうかの評価しにくくなってしまうためです。このような状況では、自社の仕入れコストの削減も困難となってしまいます。

では、このようなケースにおいて、どのようにサプライヤと付き合い、価格交渉を行えばいいのでしょうか。この章では寡占状態から脱却するための方法として、先ほど紹介した4つのケースに応じた対応策を紹介します。

1.高価なスイッチングコストが課題となっている場合の対応

スイッチングコストが課題である場合、切り替えにかかる試験の項目を外部機関に依頼することも1つの方法です。

また、スイッチングコストや自社で懸念している問題点を定量的に示すことができれば、代替サプライヤとの価格交渉も行いやすくなります。

2.生産キャパや納期が課題となっている場合の対応

現在のサプライヤの生産キャパや納期が懸念点である場合、工程を見直すほか、在庫対応などを確認することが大切です。

また、サプライヤとのしがらみが問題になっている場合であれば、切り替えることによって生じる障害を明らかにしたうえで、それを払拭できるのかどうかを確認しておきましょう。

自社で納得できる形でしがらみが存在しているのであれば、寡占状態が問題の本質ではないことになるため、このような場合は自社の抱える問題が何かを再考する必要があります。

3.特有技術が課題となっている場合の対応

既存サプライヤしか対応できない特有の技術が問題となっている場合は、サプライヤの変更を行うのではなく、そのサプライヤとの契約を前提として価格交渉を行いましょう。これは、特有の技術に対応できる新たなサプライヤが出てくるかどうかがわからないためです。

4.公的認証が課題となっている場合の対応

公的認証が問題となっている場合、サプライヤが初めから申請を行っていないケースもあります。そのため、まずは公的認証を取得予定、もしくは申請しているのか確認することが大切です。

そのうえで、認証が取れていないのであれば、なぜ取得していないのかその理由を調べたうえで、取得してもらえそうかどうか検討する必要があります。また、他のサプライヤを調査し、乗り換えることも1つの選択肢です

PROCURESUITE(プロキュアスイート)で調達コスト削減を実現

ここまで紹介してきたように、サプライヤが寡占状態であるために、価格交渉が難航し、調達コスト削減ができていない企業は少なくありません。

このような状況の中で調達コスト削減を実現するためには、システムの利用がおすすめです。ここでは、集中購買と分散購買の双方を効率化し、コスト削減を実現する購買・調達支援システムである「PROCURESUITE(プロキュアスイート)」を紹介します。

PROCURESUITEとは、設備や測定器、事業所設備さらには各種業務委託などの「都度購買」や文具、OA事務用品、用紙、トナーなどの「カタログ購買」、さらには人材派遣や各種リース・レンタルなどの「請求書実績払い」まで幅広い購買プロセスに対応している調達支援システムです。

システムを導入することによって、各種購買業務で抱えている課題を一元化でき、解決に導くことができます。また、現場から購買、サプライヤまで一貫して機能を提供しているため、購買業務も行いやすくなるでしょう。

さらに、PROCURESUITEは、画面デザインも重視しており、利用者の使い方に合わせて各項目の表示順の変更が行えます。データを昇順・降順に並び替えられるのはもちろん、業務内容に応じた項目の追加・変更にも対応可能です。未処理の件数も画面に表示される仕組みとなっているため、作業の抜け漏れ防止にもなります。

今回ご紹介した課題と向き合い、サプライヤと上手く付き合っていくためにも、ぜひPROCURESUITEの導入を検討してみてください。


購買・調達部門におけるコスト削減を目指したい方へ
当社の購買管理システム「PROCURESUITE」については、下記よりご覧いただけます。

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野田 隆志
この記事を監修した人
電子契約、EDIのソリューションを拡販する営業部長を長年担務し、電子商取引に精通したスペシャリストとして活躍。
様々な業界のお客さまに対して電子契約のコンサルティングからシステム提案までを行い、お客さまの課題解決に大きく貢献している。
直近では市場のニーズが高まっている電子契約システムに関するWebセミナーの講師なども行っている。
大興電子通信株式会社
ビジネスクエスト本部
ICTソリューション推進部 部長
野田 隆志

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